ペプチド医薬品の研究開発およびビジネス動向について調査結果を発表

2017-11-07  /  プレスリリース

~中分子医薬として注目されるペプチド医薬品開発・ビジネスの方向性は~

調査結果のポイント

  • ペプチド医薬品は多様な疾患で研究開発が進められている
  • 2016年のペプチド医薬品の総世界市場は420億米ドルを超え、順調に成長
  • ペプチド医薬品の製造技術は化学合成が中心となる

 ライフサイエンス・メディカル分野のリサーチ・コンサルティングを専門に行う株式会社BBブリッジ(東京都港区、代表取締役 番場聖)では、近年中分子医薬品として注目を集めるペプチド医薬品(※1)について、研究開発の最新動向やビジネス動向、後発品開発やペプチドの製造技術について調査・分析を行い、その結果を発表しました。調査結果のポイントは以下の通りです。

1.ペプチド医薬品は多様な疾患で研究開発が進められている

 新規ペプチド医薬品(インスリン除く※2)の開発対象疾患について、がん領域をはじめとして代謝性疾患(糖尿病など)や遺伝性・希少疾患など多様な疾患領域で研究開発が進められています。一方、バイオ医薬品の代表でもある抗体医薬品の開発対象疾患は、がん領域と自己免疫・炎症性疾患の2つで75%を占めています。
 ペプチド医薬品の開発対象疾患が多様であることは、医薬品としての潜在的な可能性が高いと考えることもできます。ペプチド医薬品は既に60製品以上が上市されており、抗体医薬品と同様に多くのベンチャー企業や大手製薬企業によって開発が進められています。今後、多様な疾患領域でのペプチド医薬品の実用化が期待されます。

2.2016年のペプチド医薬品の総世界市場は420億米ドルを超え、順調に成長

 ペプチド医薬品の総世界市場(ペプチド医薬品の先発品・後発品、インスリンの合計)について、2016年度は420億米ドル(4兆8,000億円)を超え、順調に成長しています。
 従来の市場はインスリンに牽引されていました。しかし、近年では新規ペプチド医薬品の上市や市場拡大により、ペプチド医薬品(先発品)の比率がインスリンを逆転しました。現在も数多くの新規ペプチド医薬品の開発が進んでおり、市場におけるペプチド医薬品(先発品)の比率はさらに高まると予測されます。
 ペプチド医薬品の後発品(ジェネリックペプチド/ペプチドバイオシミラー)には、市場のわずか6%を占めるにすぎません。注射剤が大半で長期徐放製剤など複雑な製剤技術が多く利用されているペプチド医薬品は、先発品(長期収載品を含む)が多く利用される傾向があります。一方、増大する各国医療費の抑制のための後発品利用促進政策などにより、今後は後発品市場の拡大が期待されます。

3.ペプチド医薬品の製造技術は化学合成が中心となる

 ペプチド医薬品(インスリンを除く)は化学合成もしくは遺伝子組み換え技術(大腸菌・酵母など)のいずれかで製造されます。現在、開発が進められているペプチド医薬品の製造方法をみると、化学合成の比率が93%を占めています。
 医薬品において安定製造や製造コストは非常に重要な要素です。化学合成は遺伝子組み換えに比べて理想的な医薬品製造方法です。現在、各企業やアカデミアによって新規化学合成技術に関する多くの研究が行われており、今後、ペプチド医薬品の製造技術は化学合成が中心に利用されると考えられます。

 なお、本調査は㈱BBブリッジが作成した技術・市場調査レポート「2018年版 世界のペプチド医薬品開発の方向性とビジネス展望(2017年11月6日発刊)」において実施されたものです。詳細についてお知りになりたい方は当該レポートをご参照ください。

なお、本プレスリリースの内容について無断利用・転載は禁止します。

用語説明

※1 ペプチド医薬品について
アミノ基とカルボキシル基を持つことを特徴したアミノ酸が2個以上結合したものをペプチドと呼んでいます。ペプチド医薬品の明確な定義はありませんが、アミノ酸2~50程度で構成された医薬品と一般的に考えられています。本レポートにおけるペプチド医薬品の定義も同様です。

※2 ペプチド医薬品とインスリンについて
糖尿病治療に用いられるインスリンは、2種類のペプチドが結合した構造を持ち、製造は遺伝子組み換え大腸菌や酵母によって行われています。インスリンは単独でも非常に大きな市場を持ち、研究開発や販売も他のペプチド医薬品と異なっている部分が多い状況です。そこで本レポートでは、研究開発や市場に関する情報において、ペプチド医薬品とインスリンを区別して記載しています。

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