バイオ医薬品の製造技術およびビジネス動向について調査結果を発表

2017-07-28  /  プレスリリース

~新規技術の導入が進むバイオ医薬品製造ビジネスの最新動向と展望~

調査結果のポイント

  • 製造関連製品は培養・精製とも市場が順調に拡大
  • 製造関連製品市場は抗体医薬品向けが中心
  • 製造関連製品に対する研究開発やM&Aが旺盛

 ライフサイエンス・メディカル分野のリサーチ・コンサルティングを専門に行う株式会社BBブリッジ(東京都港区、代表取締役 番場聖)では、新製品の相次ぐ上市や市場拡大が続くバイオ医薬品について、その製造技術の最新動向や製造関連ビジネスの動向、今後の方向性や課題について調査・分析を行い、その結果を発表しました。調査結果のポイントは以下の通りです。

1.製造関連製品は培養・精製とも市場が順調に拡大

 バイオ医薬品の製造においては、培地やシングルユースリアクター、精製担体やフィルターなど多くの製品が利用されます。バイオ医薬品の製造に利用されている製品について、工程別の売上比率を調べると、「培養関連製品」は51%、「精製関連製品」は46%を占めています。「その他」には培養・精製のいずれでも使用される溶液調整タンクなどが含まれています。
 製造関連製品の市場推移をみると、培養・精製のいずれの市場も伸長していますが、数年前から特に精製関連製品の市場の伸びが高くなっています。この要因として、アフィニティークロマトグラフィーやイオン交換クロマトグラフィー、フィルターろ過などの工程には大きな技術的な変化がなく、高機能な製品の利用増加による市場の拡大や、充填済みクロマトグラフィーやシングルユースカラムなど高付加価値製品の普及拡大があります。
 バイオ医薬品の製造関連製品市場は、今後も順調に伸長することが予想され、今後、どのような技術・製品でシェアを得るか、製造関連製品各社の戦略が注目されます。

2.製造関連製品市場は抗体医薬品向けが中心

 バイオ医薬品は主に抗体医薬品とタンパク医薬品に分けることができます。製造関連製品の市場について製造対象となるバイオ医薬品の種類別でみると、「抗体医薬品」が76%、「タンパク医薬品」が24%を占めます。
 抗体医薬品はタンパク医薬品に比べ、開発品目数が多く製品市場も大きいという点があります。また、抗体医薬品の製造においては培地のコストが高価であり、シングルユースリアクターの多用や高額なアフィニティークロマトグラフィーの利用もあるため、タンパク医薬品に比べて製造関連製品市場が大きいという傾向があります。
 抗体医薬品とタンパク医薬品は同じ遺伝子組み換え技術によって製造されますが、実際の製造技術や使用する製造関連製品には共通なものもあれば大きく異なるものもあるため、参入企業は入念に検討してビジネスを進める必要があります。

3.製造関連製品に対する研究開発やM&Aが旺盛

 バイオ医薬品の製造関連技術やビジネスは日進月歩で進んでいます。前回当社がレポート作成した2015年以降の2年強の間における技術や業界動向のトレンドについて以下にまとめました。
 特に目立つ動きとしては4つあります。1つ目は製造工程に使用される製品のシングルユース化が速いスピードで進んでいること、2つ目は連続製造技術(連続培養・連続精製)の技術が進展していること、3つ目はバイオシミラーをめぐる製品化や製造関連のビジネスの活発化していること、4つ目はバイオ医薬品製造ビジネスにおけるM&Aが多数行われていることです。
 このような動きは今後も続くことが予想されるため、バイオ医薬品製造に関わる事業者は最新の動向を把握しながら事業を進めることが求められます。

 なお、本調査は㈱BBブリッジが作成した技術・市場調査レポート「2017年版 バイオ医薬品製造技術の最新動向とビジネス展望(2017年7月28日発刊)」において実施されたものです。詳細についてお知りになりたい方は当該レポートをご参照ください。

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