2020年版 世界の細胞医薬品開発の現状と将来展望
~普及拡大が始まった再生医療・細胞治療の最新動向~
発刊日:2019-12-18
発刊日 | 2018-01-31 |
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体裁 | A4 269ページ |
ISBN | 978-4-908185-15-1 |
発行 | 株式会社BBブリッジ |
販売価格 |
書籍版:198,000円(税込) PDF版:217,800円(税込) 書籍+PDF版:231,000円(税込) |
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現在、患者由来のT細胞を取り出し、このT細胞に疾患関連抗原に対する抗体断片や受容体を導入するなどの遺伝子改変を行い、このT細胞を患者に戻す治療法が、がんを中心に非常に注目されています。これらはキメラ受容体遺伝子改変T細胞療法(CAR-T療法:Chimera Antigen Receptor T-cell therapy)やT細胞受容体療法(TCR療法:T Cell Receptor TherapyもしくはTCR-T)などと呼ばれており、各研究機関や製薬企業が開発を積極的に進めています。
遺伝子改変T細胞療法は数年前に末期の白血病患者に劇的な効果を示したことが注目されたきっかけになりました。2017年には2つの製品が米国FDAに承認されました。CAR-Tを中心に企業の研究開発活動も活発化しています。世界では2017年8月にGilead SciencesがKite Pharmaを119億米ドルで買収、2018年1月にCelgeneがJuno Therapeuticsを総額90億米ドルで買収という超大型買収も相次いでいます。日本では武田薬品工業、アステラス製薬、第一三共、小野薬品工業など主要企業が共同開発という形でCAR-T開発に参入しています。
遺伝子改変T細胞療法はがん治療において革新を起こすと期待されていますが、強い副作用があることが明らかになっています。また、患者の細胞を取り出して加工(遺伝子導入)するため、高額な治療コストやインフラ整備など解決すべき課題も多くあります。
ライフサイエンス・メディカル分野のリサーチ・コンサルティングを専門に行う㈱BBブリッジでは、2016年1月に「T細胞遺伝子改変療法(CAR-T/TCR)開発の最新動向と将来展望」を発刊しました。今回は前回レポートからの研究開発や産業化の最新動向をアップデートしたレポートを発刊しました。本レポートが医薬品開発、科学技術・医療政策の策定に関わる方々にご活用いただければ幸いです。(レポートの内容を分かりやすくするため、タイトルを前回の「T細胞遺伝子改変療法」から「遺伝子改変T細胞療法」に変更しました)
第1章 遺伝子改変T細胞療法の概要
1 遺伝子改変T細胞療法(CAR-T/TCR)の概要
1)CAR-T/TCRとは
2)CAR-T/TCRの構造
3)CAR-T/TCRの歴史
2 遺伝子改変T細胞療法(CAR-T/TCR)の実際
1)CAR-T/TCRの適用疾患
2)CAR-T/TCRにおいて使用される細胞種
3)生体内におけるCAR-T/TCRの挙動
3 遺伝子改変T細胞療法(CAR-T/TCR)の副作用
1)サイトカイン放出症候群
2)on-target off-tumor toxicity
3)神経系の副作用
第2章 遺伝子改変T細胞療法の開発動向
1 遺伝子改変T細胞療法(CAR-T/TCR)のターゲット(抗原)
1)CAR-Tのターゲット(標的抗原)
2)TCRのターゲット(標的抗原)
2 世界における遺伝子改変T細胞療法の開発動向
1)全体概要
2)CAR-Tの開発動向
3)TCRの開発動向
4)CAR-T/TCR以外の開発動向(NK-CARなど)
3 有効性の改善を目的とした遺伝子改変T細胞療法の技術開発動向
1)技術開発動向
2)実際の開発パイプラインの状況
3)方向性と課題
4 副作用の改善を目的とした遺伝子改変T細胞療法の技術開発動向
1)技術開発動向
2)実際の開発パイプラインの状況
3)方向性と課題
5 他家細胞による遺伝子改変T細胞療法の技術開発動向
1)技術開発動向
2)実際の開発パイプラインの状況
3)方向性と課題
6 CAR-T/TCRの開発候補品の開発状況変化の分析(2016年→2018年)
1)2016年→2018年の開発段階別開発進展率(開発成功率、開発失敗率)
2)開発が中止されたCAR-T/TCRとその理由
7 遺伝子改変T細胞療法開発における有識者ヒアリング結果
1)東京大学医科学研究所附属病院長 小澤 敬也先生
2)山口大学医学系研究科免疫学講座教授 玉田 耕治先生
3)自治医科大学 臨床研究支援センター教授 久米 晃啓先生
8 次世代遺伝子改変T細胞療法の開発の方向性と課題
1)共刺激ドメインの開発トレンド
2)バイオマーカー/コンパニオン診断の必要性
3)遺伝子改変T細胞療法におけるゲノム編集の利用
4)研究開発の今後の方向性
第3章 遺伝子改変T細胞療法の製造技術・製造ビジネス
1 製造工程別の現状と課題、技術開発動向
1)細胞分離
2)細胞培養
3)遺伝子導入
4)品質管理試験(品質検査)
5)輸送及び保存
6)医療機関における準備(施設、医療関係者、投与対象者に対する準備)
7)患者への投与(プレコンディショニングおよび細胞の投与)
2 遺伝子改変T細胞療法のための製造技術・製造装置
1)製造において使用される装置・デバイス
2)製造において使用される試薬・消耗品
3)製造関連製品企業との提携
3 遺伝子改変T細胞の製造コストの分析
1)製造のために必要なもの
2)製造コストの内訳の推計
4 遺伝子改変T細胞療法のための受託製造企業(CMO/CDMO)の動向
1)自社製造かCMOへのアウトソーシングか
2)世界における主要な受託製造企業(CMO/CDMO)
3)遺伝子改変T細胞療法の開発企業が実際に利用しているCMO
5 遺伝子改変T細胞療法の開発/製造のための規制
1)薬機法の制定(日本)
2)再生医療等安全性確保法の制定(日本)
3)米国の動向(HCT/P)
4)欧州の動向(ATMP)
5)その他の関連規制
6 遺伝子改変T細胞療法製造の方向性と課題
1)製造工程別のニーズ
2)品質管理のための簡易試験法の活用
3)シングルユース製品を用いた閉鎖系システムが主流に
4)遺伝子改変T細胞療法のための次世代製造技術の方向性
第4章 遺伝子改変T細胞療法に関するビジネス動向
1 遺伝子改変T細胞療法に関するアライアンス・共同開発・開発企業の動向
1)大手製薬とベンチャー企業の共同開発・導出/導入契約
2)ベンチャー企業同士の共同開発契約
3)M&A
4)開発企業における従業員数の変化
2 遺伝子改変T細胞療法に関する特許の動向
1)遺伝子改変T細胞療法における特許
2)開発企業間の特許係争
3 遺伝子改変T細胞療法と薬価・保険償還
1)遺伝子改変T細胞療法の価格(薬価)
2)CAR-Tの医療経済評価の結果
4 遺伝子改変T細胞療法の市場を取り巻く環境と方向性
1)投与対象患者数の推計
2)臨床現場における遺伝子改変T細胞療法の位置づけ、製造中の投与中止
3)遺伝子改変T細胞療法の市場展望(2028年までの市場予測)
第5章 遺伝子改変T細胞療法に関する世界の企業の動向
1 米国のベンチャー
1)Bellicum Pharmaceuticals(米国)
2)bluebird bio(米国)
3)Cell Design Labs(米国)
4)CytomX Therapeutics(米国)
5)Fate Therapeutics(米国)
6)Formula Pharmaceuticals(米国)
7)iCell Gene Therapeutics(米国)
8)Intellia Therapeutics / eXtellia Therapeutics(米国)
9)Juno Therapeutics(米国:Celgeneグループ)
10)Kite Pharma(米国:Gilead Sciencesグループ)
11)Mustang Bio(米国)
12)NantKwest(米国)
13)Poseida Therapeutics(米国)
14)Sorrento Therapeutics(米国)
15)TCR2 Therapeutics(米国)
16)Unum Therapeutics(米国)
17)ZIOPHARM Oncology(米国)
2 欧州のベンチャー
1)Adaptimmune(英国)
2)Autolus(英国)
3)BioNTech AG(ドイツ)
4)Cellectis(フランス)
5)Celyad(ベルギー)
6)Immatics Biotechnologies(ドイツ)
7)Medigene(ドイツ)
8)MolMed(イタリア)
9)TC BioPharm(英国)
10)Txcell SA(フランス)
3 アジアのベンチャー
1)CARsgen Therapeutics(中国)
2)Cellular Biomedicine Group(中国)
3)Innovative Cellular Therapeutics(中国)
4)タカラバイオ
5)ノイルイミューン・バイオテック
6)その他のベンチャー
4 大手製薬企業の開発動向
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