個人向け検査・診断ビジネスの最新動向について調査結果を発表

2024-08-20  /  プレスリリース

~パンデミック収束後の個人向け検査ビジネスの展望~

調査結果のポイント

  • 日本では新型コロナウイルスにより、一般用検査薬市場が急拡大
  • ヘルスケア領域では米国において老化評価検査サービスが増加
  • 日本の郵送検査市場は、2030年に2023年の約2.3倍まで成長する

 ライフサイエンス・メディカル分野のリサーチ・コンサルティングを専門に行う株式会社BBブリッジ(神奈川県平塚市、代表取締役 番場聖)は、個人向け検査ビジネス(検査キットおよび郵送検査、店頭検査)について、米国と日本を中心に企業や市場などのビジネスの現状や展望、またヘルスケア領域における個人向け検査ビジネスも併せて調査・分析を行い、その結果を発表しました。調査結果のポイントは以下の通りです。

1.日本では新型コロナウイルスにより、一般用検査薬市場が急拡大

 2021年までの日本における一般用検査薬は、2016年に薬が新たに加わり、妊娠検査、排卵日予測検査、尿糖検査、尿タンパクの合計4種類でした。しかし、新型コロナウイルスパンデミックによって、2022年に新型コロナウイルスに対する一般用検査薬(インフルエンザの同時検査も含む)が、厚労省によって承認されました。これは日本で初めて感染症に対する一般用検査薬が承認された事例です。
 これにより、2021年までは20億円前後で推移していた一般用検査薬の日本市場が、2022年には前年の約8倍の160億円まで急増しました。市場の増加のほとんどは、新型コロナウイルス関連検査キットの売上です。新型コロナウイルスパンデミックという特殊事情はありますが、新規検査キットの承認により、市場が急拡大することを示しました。

2.ヘルスケア領域では米国において老化評価検査サービスが増加

 近年、ヘルスケア領域において、個人向け検査として老化評価サービスを提供する企業が米国を中心に急増しています。個人への老化評価サービスの目的は、からだの健康状態の把握である。ユーザーの老化進行がどの程度なのかをわかり易く知らせることで、老化が暦年齢よりも進んでいる場合には改善方法の提案(食事、運動、サプリメントなど)が行われます。
 老化の度合いを評価するバイオマーカーは以前からありましたが、2013年より研究開発が本格化したDNAメチル化解析を基にしたエピジェネティクス時計の登場により、暦年齢ではなく生物学的年齢の推定が可能になりました。従来の老化バイオマーカーと比較した、生物学的年齢の算出について、以下にまとめました。
 生物学的年齢をベースとした老化評価サービスは、登場したばかりです。今後、ヘルスケア領域において、個人向け検査サービスの1つとして老化評価サービスが利用されることが期待されます。

 

3.日本の郵送検査市場は、2030年に2023年の約2.3倍まで成長する

 日本の郵送検査市場について、2030年には2023年の約2.3倍まで拡大すると予測しました。なお、郵送検査に関する規制は、現状(2024年7月)から変化していないという前提で市場予測を行っています。
 日本における郵送検査市場を牽引するのは、がんや生活習慣病、感染症などの郵送検査です。これらは規制のグレーゾーンにおいてビジネス展開されていますが、ユーザーのニーズが強く、今後も順調に市場を拡大させることが予想されます。
 日本ではリーズナブルな郵送料金で遅延がなく検体の輸送ができるため、郵送検査の環境が整っています。今後も様々な企業が郵送検査市場に参入すると思われ、市場拡大を後押しすることが期待されます。

 
 なお、本調査は㈱BBブリッジが作成した技術・市場調査レポート「2024年版 予防医療・セルフケア時代の個人向け検査/診断ビジネスの最新動向と将来展望(2024年8月19日発刊)」において実施されたものです。詳細についてお知りになりたい方は、当該レポートをご参照ください。

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