バイオ医薬品製造技術・ビジネスの最新動向について調査結果を発表

2020-08-05  /  プレスリリース

~シングルユース製品の利用がさらに進み、市場は順調に成長~

調査結果のポイント

  • バイオ医薬品製造関連製品の世界市場は5,000億円を超え、順調に成長
  • バイオ医薬品製造におけるバイオCMOの存在感がさらに高まる!
  • 新規技術・サービスの積極的な研究開発が行われている

 ライフサイエンス・メディカル分野のリサーチ・コンサルティングを専門に行う株式会社BBブリッジ(東京都港区、代表取締役 番場聖)では、バイオ医薬品の製造技術や製造ビジネスについて、技術開発の動向や、製品・サービスの最新動向について調査・分析を行い、その結果を発表しました。調査結果のポイントは以下の通りです。

1.バイオ医薬品製造関連製品の世界市場は5,000億円を超え、順調に成長

 バイオ医薬品の製造関連製品には、培地(成長因子など含む)、シングルユース製品(リアクター、溶液保存バック)、連続培養システム、各種フィルター、クロマトグラフィー樹脂担体、精製用カラムなどがあります。
 バイオ医薬品の製造関連製品の世界市場は5,000億円を大きく超え、市場は順調に成長しています。実際に世界市場の内訳を見ると、「培養関連市場」は57%を占めており、具体的には培地、シングルユースリアクター、連続培養システムなどが含まれます。「精製関連市場」は40%を占めており、具体的にはアフィニティー/イオン交換クロマトグラフィー樹脂担体、カラムシステム、フィルターなどが含まれます。「その他の市場」は3%を占め、具体的には溶液調整タンクなどが含まれます。
 バイオ医薬品の製造関連市場は、従来の低分子医薬品製造のような製造プラント建設・メンテナンスをベースとしたビジネスではなく、製造関連製品やサービスの販売ビジネスに移行しています。今後も抗体医薬品を中心としたバイオ医薬品の開発・売上増加に伴い、製造関連製品市場も大きく成長することが期待されます。

2.バイオ医薬品製造におけるバイオCMOの存在感がさらに高まる!

 近年のバイオ医薬品の製造においては、製薬企業だけでなく受託製造を行うバイオCMO(もしくはCDMO)の存在感も高まっています。
 2019年時点の世界における動物培養によるバイオ医薬品培養キャパシティの製薬企業内/CMO内の比率について、培養タンクの総容量(ステンレス/シングルユース培養槽問わず)で見ると、製薬企業内は61%、CMO内は39%を占めています。
 近年では、製薬企業の製造施設をバイオCMOが取得するという動きもあります。例えばドイツのCMOであるRentschler Biopharmaは、2018年にShire(現武田薬品子会社)が持つマサチューセッツ州Bostonの製造施設を取得しています。さらにCMOビジネスを展開している富士フイルムは、2019年にBiogenのデンマーク製造施設を取得しています。
 バイオCMOは、製造施設を持たないベンチャーの受け皿だけでなく、製薬企業やバイオシミラー開発企業の治験薬や製品製造において、非常に重要な役割を担っています。今後、CMOの製造キャパシティや製造受託ビジネスは、さらに伸長すると思われます。

3.新規技術・サービスの積極的な研究開発が行われている

 バイオ医薬品の製造においては、各社から既に多様な製品・サービスが提供されています。しかし、近年においても積極的な研究開発が進められ、新たな製品やサービスが次々に発表されています。当社が前回2017年版レポートの作成を行った2017年夏以降の3年の間における、新規技術・製品や業界のトレンドについて、主なものを以下にまとめました。
 実際には下記以外にも様々な新規技術・サービスが開発・発表されており、これらはバイオ医薬品の製造をさらに効率化させ、将来的には製造コストの低下に寄与すると期待されます。

 
 なお、本調査は㈱BBブリッジが作成した技術・市場調査レポート「2020年版 バイオ医薬品製造技術の最新動向とビジネス展望(2020年8月5日発刊)」において実施されたものです。詳細についてお知りになりたい方は、当該レポートをご参照ください。

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