遺伝子治療・ウイルス療法の開発・ビジネスの最新動向について調査結果を発表

2022-10-05  /  プレスリリース

~ブロックバスターが登場し、市場拡大が始まった遺伝子治療~

調査結果のポイント

  • 遺伝子治療の開発・ビジネスは、ここ数年で大きく動いている!!
  • 遺伝子治療のベクターはアデノ随伴ウイルスの利用がさらに増加!!
  • 遺伝子治療は4つの疾患を中心に巨大市場を形成する!!

 ライフサイエンス・メディカル分野のリサーチ・コンサルティングを専門に行う株式会社BBブリッジ(東京都杉並区、代表取締役 番場聖)では、次世代医療の1つである遺伝子治療・ウイルス療法について、研究開発の最新動向や世界の開発企業の動き、市場の現状と展望、製造技術・製造ビジネスなどについて調査・分析を行い、その結果を発表しました。調査結果のポイントは以下の通りです。

1.遺伝子治療の開発・ビジネスは、ここ数年で大きく動いている!!

 遺伝子治療の開発・ビジネスにおいては、近年、業界の動向がさらに活発になっています。当社の前回レポート(2020年度版遺伝子治療レポート)の発刊時期である2019年9月から、本レポートの作成時期である2022年9月までの約3年間における主な動きを、以下にまとめました。

 

2.遺伝子治療のベクターはアデノ随伴ウイルスの利用がさらに増加!!

 遺伝子治療の実用化においては、遺伝子を搭載するベクターの開発が非常に重要です。ベクターには、各種ウイルスベクターや非ウイルスベクター(プラスミドDNAなど)があり、各社が技術開発にしのぎを削っています。
実際の遺伝子治療に利用されているベクターについて、当社の前回レポート(2020年度版遺伝子治療レポート)における調査結果と、ここから3年が経過した今回の調査とを比較しました。この結果、「アデノ随伴ウイルス」の利用が最も多く、2019年9月時点で全体の64%を占めていたのが、2022年9月時点では73%まで比率が高まっています。
 アデノ随伴ウイルスは病原性が低く、搭載できる遺伝子サイズに制限があるものの、様々な特長を持つ新たな血清型の開発が進み、遺伝子治療におけるベクターの中心になっています。新規アデノ随伴ウイルス創出に関する要素技術について、多くの企業が開発を行っており、今後もアデノ随伴ウイルスが遺伝子治療におけるベクターの中心になることは間違いないと思われます。

3.遺伝子治療は4つの疾患を中心に巨大市場を形成する!!

 遺伝子治療は1回治療すれば長期間の効果が期待できるなど、今までにない作用機序を持っており、新規モダリティとして非常に有望です。遺伝子治療は既存治療では不十分な疾患であれば、開発対象となります。この中で特に大きな市場性が期待できる疾患として、以下の4つの疾患があります。
 特に運動器関連の神経系疾患(ALSや筋ジストロフィー、脊髄性筋萎縮症など)と、難治性の眼疾患(レーバー先天性黒内障、網膜色素変性症、色覚異常、乾式の加齢性黄斑変性症など)は、いずれも遺伝子変異が原因となっている場合も多く、有効な既存薬がない中、遺伝子治療が根本的治療に貢献する可能性があります。既に製品も販売されており、今後の市場拡大が期待されます。

 

 
 なお、本調査は㈱BBブリッジが作成した技術・市場調査レポート「2023年版 世界の遺伝子治療・ウイルス療法の現状と将来展望(2022年10月5日発刊)」において実施されたものです。詳細についてお知りになりたい方は、当該レポートをご参照ください。
 また、本レポートでは「in vivo遺伝子治療」および「ウイルス療法(主として腫瘍溶解ウイルス)」を対象としています。従いまして細胞を用いる「ex vivo遺伝子治療」は対象外としています。また、「mRNA医薬品」につきましても、本レポートでは対象外としています。予めご了承ください。

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