【本格的に動き出したマイクロバイオーム創薬】メールマガジン No.4

2015-01-16  /  メルマガバックナンバー

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆BBブリッジ メールマガジン No.4  2015年1月16日◆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本メールマガジンでは業界の最新動向やセミナー/シンポジウムなどの情報、
新規レポートのご紹介などを目的に月2回程度お送りしております。

¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨
 1~2年前から米国を中心に活発化していたマイクロバイオームを利用した
創薬について、ついに大手製薬とベンチャーの間で大型導出契約が締結され
ました。

 マイクロバイオームとはヒトやその他の生物の生体内に存在している微生物
およびそれらを対象とした研究の総称であり、解析技術である次世代シーケン
サーの性能向上により、創薬や診断薬への応用研究が一気に進んでいます。
 マイクロバイオームの創薬応用の基幹は多種多様な微生物を1つの集合体
(腸内細菌叢など)として評価し、例えば健常者と比べてある疾患を持つ患者
で細菌叢に異常があるのであればそれを医薬品(低分子化合物や細菌そのもの)
を用いて修正することで治療効果を得るというものです。

 前述の大型契約はJanssen Pharmaceutical(J&J子会社)と米国ベンチャー
Vedanta Biosciencesの間で2015年1月13日に発表されました。主な契約内容は
Vedantaが持つ候補品VE202(細菌製剤)の炎症性腸疾患おける開発・販売権を
Janssenに供与するものです。特筆すべきはVE202はまだ非臨床試験段階である
にも関わらず、一時金及びマイルストンの総額は2億4,100万米ドルと非常に
高額である点です。

 Vedantaはマイクロバイオームモジュレーター開発を進めているベンチャー
で、2010年にPureTech Venturesの出資のもと設立されています。創設者には
慶應義塾大学医学部微生物学免疫学 本田 賢也教授も参画されています。
 一方、J&JはCentocorの買収を通じて抗TNF-α抗体レミケードを取得、関節
リウマチやクローン病などを対象にバイオ医薬品の市場を拡大させてきました。
今回の動きは次世代の炎症性疾患治療薬の1つとしてJ&Jがマイクロバイオーム
創薬を取り込んだものであると推測されます。両社は2013年より共同研究を開
始しており、今回、大型導出契約まで結びつきました。

 このようにマイクロバイオームを創薬や診断技術として応用する動きが急速
に広がっています。次回のメールマガジンでは、我が国におけるマイクロバイ
オームの第一人者である東京大学大学院 新領域創成科学研究科 服部正平教授
への取材の結果について記載する予定です。

BBブリッジでは2014年11月にマイクロバイオームの創薬・診断応用に関する
レポートを作成し、以下のように調査結果のサマリーを公表しております。
ご興味がある方は以下をご覧ください。

マイクロバイオームが医薬品・検査/診断開発に与えるインパクトについて
調査結果を発表

===============================
◇BBブリッジ発刊 技術・市場レポートのご案内◇
===============================

(1)世界の遺伝子医薬品開発の現状と将来展望

(2)世界の細胞医薬品開発の現状と将来展望

(3)マイクロバイオームを利用した医薬品・診断技術開発の最新動向と将来展望

(4)予防医療・セルフケア時代の個人向け検査/診断ビジネスの最新動向と将来展望

¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨
BBブリッジ公式ブログ:http://ameblo.jp/bb-bridge/
【1月13日】(25年ぶり)一般用検査薬に関する一般原則の変更
      
※URLのリンクは大歓迎です。メールマガジンの内容のすべてまたは一部の引用は事前にご連絡をお願いします。  

お問い合わせ先

株式会社BBブリッジ
〒254-0035
神奈川県平塚市宮の前6-20
クリオ平塚七番館101
E-mail:info@bb-bridge.co.jp

インターネットでのお問い合わせ
お電話でのお問い合わせ

0463-73-6612

電話受付:9:30~17:30(平日)