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　　　◆BBブリッジ　メールマガジン　No.25　　2016年2月8日◆
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　先日、都内の学会でIlluminaの遺伝子検査・解析ビジネスついて、同社
の担当者の講演を聴く機会がありました。次世代シーケンサーで圧倒的な
ポジショニングを築くIlluminaでは、研究支援だけでなく臨床検査サービ
スも含めたビジネスへの転換を進めています。
　Illuminaでは2013年1月には新型出生前診断サービスの提供を行ってい
るVerinataを3億5,000万米ドルで買収しています。さらに2016年1月10日
には血液中の循環核酸を対象としたがんスクリーニング検査を実用化する
ための新会社GRAIL（グレイル）の設立を発表しています。この新会社に
はIlluminaとVCであるARCH Venture Partnersを中心に、
Bezos ExpeditionsやBill Gates、Sutter Hill Venturesなどが出資し、
設立時点の出資金の総額は1億米ドルを超えます。
　また、Illuminaは研究分野では英国政府が中心となり2013年に立ち上げ
た4年間で10万サンプルのヒト全ゲノム解析を行うプロジェクトである
Genomics Englandにも参画しています。
　本プロジェクトは英国政府が1億ポンドを出資しているのに対し、
Illuminaは1.62億ポンド（約280億円）を出資しています。ゲノム解析に
はIlluminaのHiseq X Tenが使用されることや、研究成果を得ることがで
きるということを踏まえても、大規模コホート研究に機器メーカーが
280億円を投じるということはかなり異例です。

　近年の遺伝子ビジネスの特徴として、ゲノム解析を用いてヒトの遺伝
的背景（生殖細胞系列）を調べるのではなく、生体内のDNA/RNA断片を用
いた生体情報の解析にシフトしています。
例えば前述の新型出生前診断や循環核酸検査、また、腸内細菌叢を調べる
マイクロバイオーム検査などもこれに該当します。
　このような検査の多くは1度で終了するものではないため、継続的な検
査の実施が期待できます。また、これらの検査は生体DNA/RNA検査という
名称の方がより適切なのかかもしれません。

　DNA/RNA検査は次世代シーケンサーの性能向上とコスト低下によって
新たな局面を迎えています。今後の解析装置および検査アプリケーショ
ンの開発を行う各社の動向が注目されます。

【バイオ医薬品製造関係セミナーのご案内】
当社代表が2016年2月25日（木）の木原財団主催の「バイオ関連産業新規
参入等支援事業」セミナーにおいて、以下のテーマで講演を行います。
「バイオ関連市場の動向と将来展望―バイオ医薬品製造技術市場を例に―」

ご興味がある方は以下のサイトにて詳細をご確認ください。
　http://www.yk-bio.net/news/entry240.html

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