細胞医薬品開発・ビジネスの最新動向について調査結果を発表

2023-01-27  /  プレスリリース

~CAR-Tを中心に市場拡大が加速し始めた細胞医薬品~

調査結果のポイント

  • 細胞医薬品の開発はCAR-Tが中心!!
  • 細胞ソースは血液が中心であるが、iPS/ESも伸びている!!
  • 2032年度の細胞医薬品世界市場は、2021年度の約23倍まで成長する!!

 ライフサイエンス・メディカル分野のリサーチ・コンサルティングを専門に行う株式会社BBブリッジ(東京都杉並区、代表取締役 番場聖)では、細胞医薬品(再生医療を含む)について、研究開発の最新動向や世界の開発企業の動き、市場の現状と展望、製造技術・製造ビジネスなどについて調査・分析を行い、その結果を発表しました。調査結果のポイントは以下の通りです。

1.細胞医薬品の開発はCAR-Tが中心!!

 現在、細胞医薬品の開発においてはCAR-T(キメラ受容体遺伝子改変T細胞療法)が中心となっています。CAR-Tは既に6製品が上市され、細胞医薬品の市場を牽引すると期待されています。
 現在開発が進められている世界の候補品における、CAR-Tの割合を調べました。この結果、CAR-Tの割合は31%と全体の約1/3を占めるまでに多くなっていました。当社の2020年の調査時のCAR-Tの割合は26%でしたので、CAR-Tの開発品が増加していることがわかります。
 CAR-Tは細胞医薬品ビジネスとしても順調に成長しています。CAR-Tが今後、固形がんという医療ニーズの高い分野において利用されれば、開発はさらに増加するものと思われます。

2.細胞ソースは血液が中心であるが、iPS/ESも伸びている!!

 細胞医薬品の製造のための検体(細胞ソース)は、製造コストや汎用性、細胞加工の面で非常に重要です。現在の検体を調べると、最も多いのが採取も容易な血液であり、60%を占めています。血液は主に免疫細胞の採取に利用されるため、利用頻度が高まっています。
 一方、期待が大きいiPS/ES細胞は11%を占めており、iPS細胞を中心に2020年調査の7%から少しずつ増加しています。今後、細胞バンクの整備が進むにつれ、検体採取の侵襲性が低く、ドナー細胞を利用できるiPS/ES細胞の比率がさらに高まってくるものと期待されます。

 

3.2032年度の細胞医薬品世界市場は、2021年度の約23倍まで成長する!!

 細胞医薬品(日米欧のいずれかの規制当局から薬事承認を得ているもの)世界市場について、2021年度は2,000億円を大きく超え、市場は急成長しています。細胞医薬品市場はCAR-Tが当面の成長ドライバーであり、BCMA標的CAR-Tの登場などにより、市場拡大を後押しすることが予想されます。
 2025年以降は眼疾患や脳神経疾患など、様々な疾患に対する細胞医薬品が実用化されることが予想されます。この結果、2032年の世界市場は、2021年度の約23倍まで成長すると予測しました。

 
 なお、本調査は㈱BBブリッジが作成した技術・市場調査レポート「2023年版 世界の細胞医薬品開発の現状と将来展望(2023年1月27日発刊)」において実施されたものです。詳細についてお知りになりたい方は、当該レポートをご参照ください。

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