2023年版 バイオ医薬品製造技術の最新動向とビジネス展望 ~抗体医薬品市場の急拡大に伴い、成長するバイオ医薬品製造市場~

2023年版 バイオ医薬品製造技術の最新動向とビジネス展望
発刊日 2023-09-28
体裁 A4 365ページ
ISBN 978-4-908185-34-2
発行 株式会社BBブリッジ
販売価格 書籍版:217,800円(税込)
PDF版:217,800円(税込)
書籍+PDF版:242,000円(税込)
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レポートの詳細

 現在、抗体医薬品に代表されるバイオ医薬品は、研究開発および医療現場での利用が急速に増加しています。従来にはない作用機序を持つバイオ医薬品は、がん領域や自己免疫疾患、眼疾患や血液疾患、脳神経疾患など様々な疾患領域で利用されています。
 バイオ医薬品の市場が拡大するにつれ、バイオ医薬品の製造技術に注目が集まっています。バイオ医薬品の製造技術には細胞株の開発、培養装置や培地、精製樹脂担体・フィルターなどが含まれ、バイオ医薬品自体の成長に伴い、市場も急速に拡大しています。また、バイオ医薬品の製造工程における品質管理はウイルス安全性試験など厳格な管理が求められ、様々な技術・製品が利用されています。また、バイオ医薬品の開発や製造を受託する企業(CDMO)の事業も、重要な役割を担っており、CDMO事業に新規参入する企業が、アジアを中心に増加しています。
 バイオ医薬品製造関連ビジネスの主なプレーヤーは、欧米を中心とした海外大手企業ですが、日本でも多くの企業によって技術開発が行われており、今後のビジネス展開が期待されます。さらに製造現場におけるシングルユース製品の普及により、バイオ医薬品製造関連ビジネスは、従来の低分子医薬品製造のような製造プラント建設・メンテナンスをベースとしたビジネスではなく、製造関連製品の販売ビジネスに移行しています。バイオ医薬品そのものの市場規模・市場成長率の高さから、製造関連ビジネスに多くの企業が注目しています。

 ライフサイエンス・メディカル分野のリサーチ・コンサルティングを専門に行う株式会社BBブリッジでは、抗体医薬品を中心としたバイオ医薬品製造技術についてまとめたレポート「2020年版 バイオ医薬品製造技術の最新動向とビジネス展望」を、2020年8月に発刊しました。前回レポートの作成から3年が経過した今回は、業界の最新動向やトレンドなどをまとめた更新版レポートを作成しました。 本レポートがバイオ医薬品の製造に関わる研究機関や企業の方々、科学技術政策の策定に関わる方々にご活用いただければ幸いです。

レポートのポイント

  • バイオ医薬品製造関連技術・ビジネスの現状と方向性をまとめました。また、バイオシミラーの製造についても詳細を記載しました
  • 製薬企業の製造やCDMOの記載内容(第5章)が特に充実。5章だけで前回レポートに比べ16ページ増加しました
  • バイオ医薬品の開発や市場、バイオシミラーの開発や市場などバイオ医薬品製造ビジネスに必要な幅広い情報が記載されています

本レポートにおけるバイオ医薬品の定義

1 抗体医薬品(低分子化抗体やコンジュゲート抗体を含む)
2 タンパク医薬品(Fc融合タンパクや酵素、サイトカインなど)

 なお、細胞医薬品(再生医療)の製造技術・製造ビジネスに関しましては、BBブリッジが2022年2月に発刊したレポート「2022年版 再生医療・細胞医薬品製造技術の最新動向とビジネス展望」をご覧ください。

目次

総合考察
第1章 バイオ医薬品の開発・市場動向と製造  1 バイオ医薬品の概況と製造のポイント
  1)バイオ医薬品の種類と特徴
  2)医薬品業界におけるバイオ医薬品の伸長
 2 バイオ医薬品の製造のポイント
  1)低分子医薬品と比べたバイオ医薬品の製造における特徴
  2)抗体医薬品・タンパク質医薬品の製造の概要
 3 抗体医薬品の概況
  1)概要
  2)市場動向
  3)開発動向
 4 タンパク質医薬品の概況
  1)概要
  2)市場動向
  3)開発動向
第2章 バイオ医薬品製造における培養工程(アップストリーム)の現状と今後の方向性  1 バイオ医薬品製造用宿主について
  1)バイオ医薬品の製造における宿主の使い分け
  2)抗体医薬品の製造における宿主のトレンド
  3)タンパク質医薬品の製造における宿主のトレンド
  4)バイオ医薬品の培養工程の現状のまとめ
 2 バイオ医薬品製造のための細胞株/微生物宿主の開発
  1)現在の細胞株/微生物宿主の動向
  2)世界の細胞株開発支援企業の動向
 3 培養工程において利用されるもの・考慮が必要なもの
  1)培地
  2)培養タンク・リアクター
  3)培養方法
  4)培養液の撹拌方法
  5)ハーベスト(細胞分離)
  6)その他
  7)培養工程におけるシングルユース製品の導入状況
 4 各製品の主な企業/製品の特徴
  1)シングルユース製品向けフィルム
  2)培地
  3)ステンレスリアクター
  4)シングルユースリアクター
  5)シングルユースコンテナー(貯蔵タンク、ミキシングタンク)
  6)細胞分離関連技術(遠心分離装置・デプスフィルター・クロマトグラフィー)
 5 灌流培養(連続培養)の動向と展望
  1)潅流培養の技術概要
  2)灌流培養のための技術・製品
  3)灌流培養によって製造されているバイオ医薬品
  4)灌流培養による原薬製造シミュレーション
  5)灌流培養の課題と今後の方向性
 6 培養関連技術の新規開発動向
  1)微生物発酵によるフルボディ抗体の製造技術の確立
  2)無細胞系によるバイオ医薬品の製造
  3)植物や動物そのものを用いたバイオ医薬品の製造技術や実用化の動向
  4)超大型シングルユースリアクターの製品化と導入の方向性
  5)シングルユース遠心分離機の製品化と普及拡大
  6)クロマトグラフィーを応用した細胞分離技術の実用化
 7 培養工程の今後の方向性
  1)アップストリームにおける製造現場の課題・ニーズ
  2)バイオ医薬品の種類別の生産性(Titer)の現状と方向性
  3)培養工程全体の方向性
第3章 バイオ医薬品製造における精製工程(ダウンストリーム)の現状と今後の方向性  1 精製工程において利用されるもの・考慮が必要なもの
  1)クロマトグラフィー(アフィニティー/イオン交換)
  2)フィルターの用途と種類
  3)ウイルス除去・ウイルス不活化
  4)その他
 2 主な製品や企業動向
  1)バイオ医薬品の精製工程の現状
  2)カラムシステム
  3)アフィニティークロマトグラフィー担体(プロテインA)
  4)イオン交換クロマトグラフィー用担体・樹脂
  5)メンブレンクロマトグラフィー
  6)精製用フィルター
  7)精製工程におけるシングルユース技術の導入
 3 連続精製の実用化と課題
  1)連続精製の概要
  2)連続精製のための企業・製品開発動向
  3)連続精製の方向性と課題
 4 バイオ医薬品における製剤化(賦形剤・添加剤・注射デバイスなど)
  1)概要
  2)製剤化工程の課題と技術・製品の開発動向
  3)製剤化工程の受託企業の動向
 5 精製工程における技術開発動向
  1)低分子化抗体の精製技術の動向
  2)HCPやDNAの除去を目的とした精製技術の開発動向
  3)TFF技術を応用したカラムフリー連続精製技術の開発
  4)精製工程における1台で多数の機能を持つ自動化装置の実用化
 6 精製工程の今後の方向性と課題
  1)製造現場の課題・ニーズ
  2)精製工程の今後の方向性
第4章 バイオ医薬品製造における品質・製造工程管理の現状と今後の方向性  1 バイオ医薬品の製造における品質管理
  1)全体像
  2)製造における品質管理のための具体的な試験項目
  3)バイオセーフティ試験について
  4)品質管理のために利用される装置
  5)バイオ医薬品の製造のための品質管理のガイドライン
 2 バイオ医薬品の品質関連試験の委託・受託
  1)ユーザー側の品質関連試験委託への考え方
  2)世界および日本の主な品質関連試験受託企業
 3 バイオ医薬品の製造関連製品における品質管理
  1)シングルユース製品において使用される素材
  2)バイオ医薬品の製造関連製品の品質管理に関する規制
  3)製造関連製品・消耗品のマスターファイル登録
  4)業界団体による管理・運営
 4 品質管理に関する技術開発動向
  1)培地(培養液)分析技術の進歩
  2)PATを目指したリアルタイム測定技術の開発動向
  3)培養管理におけるラマン分光の普及
 5 バイオ医薬品の品質管理の方向性
  1)Annex 1改定によるバイオ医薬品製造への影響
  2)バイオ医薬品の品質管理の方向性
第5章 製薬企業/バイオCDMOのバイオ医薬品製造の最新動向と今後の方向性  1 大手製薬企業・バイオベンチャーにおけるバイオ医薬品の製造
  1)世界の大手製薬企業のバイオ医薬品製造キャパシティ
  2)世界の大手製薬企業のバイオ医薬品製造設備への投資動向
  3)日本の大手製薬企業のバイオ医薬品製造設備への投資動向
  4)バイオベンチャーにおけるバイオ医薬品の製造戦略
 2 バイオ医薬品製造施設の建設・運営について
  1)プラントエンジニアリング
  2)バイオ医薬品製造施設の国・都市別の年間運営費の比較・分析
  3)バイオ医薬品製造施設建設の高騰による問題
  4)バイオ医薬品製造施設運営の実際
 3 バイオ医薬品のCDMO(受託開発・製造企業)の概況
  1)世界の主要CDMO
  2)製造キャパシティ総量およびCDMOシェア(動物細胞用シングルユースリアクター)
  3)製造キャパシティ総量およびCDMOシェア(動物細胞用ステンレスリアクター)
  4)製造キャパシティ総量およびCDMOシェア(微生物用リアクター)
  5)主要CDMO各社の動物細胞用シングルユース/ステンレスリアクターの比率
  6)製造施設の地域別比率(動物細胞用リアクター)
  7)CDMOを保有する親会社の所属地域別比率(動物細胞用リアクター)
 4 世界のバイオ医薬品CDMOの動向
  1)AGC Biologics
  2)Ajinomoto Bio-Pharma Services
  3)Avid Bioservices
  4)BIOVECTRA
  5)Boehringer Ingelheim
  6)Catalent Biologics
  7)FUJIFILM Diosynth Biotechnologies
  8)KBI Biopharma
  9)Lonza
  10)Lotte Biologics
  11)Patheon(Thermo Fisher Scientificグループ)
  12)Samsung BioLogics
  13)WuXi Biologic
  14)世界のその他のCDMOの動向
  15)日本のCDMOの動向
 5 バイオ医薬品におけるCDMOビジネスの現状とポイント
  1)製薬企業におけるバイオCDMOの選択基準・選択フロー
  2)バイオ医薬品CDMOのビジネス概況(世界市場および顧客地域別比率)
  3)バイオ医薬品CDMOのシェア(2022年の売上高ベース)
  4)バイオ医薬品CDMOのビジネスのトレンド
  5)バイオ医薬品CDMO業界におけるM&A(過去5年)
 6 製薬企業およびCDMOにおけるバイオ医薬品製造の方向性
  1)製薬企業内製造とCDMO製造におけるバイオ医薬品製造規模の比較
  2)製薬企業のバイオ医薬品製造の方向性
  3)バイオ医薬品CDMOビジネスの市場展望(2032年までの市場予測)
  4)バイオ医薬品CDMOのビジネスの方向性
第6章 バイオシミラーの開発と製造技術・製造ビジネス  1 バイオシミラーの概要
  1)バイオシミラーとは
  2)ジェネリック医薬品(低分子)とバイオシミラー(高分子)の違い
  3)バイオシミラーの開発・上市フロー
  4)バイオシミラー開発のためのガイドライン
  5)バイオシミラーの販売戦略
 2 バイオシミラーの製品化・ビジネス動向
  1)主要バイオ医薬品(抗体医薬品・タンパク質医薬品)の特許失効
  2)承認された抗体医薬品バイオシミラーの一覧
  3)承認されたタンパク質医薬品バイオシミラーの一覧
 3 バイオシミラーの開発・製造に特に注力する企業の動向
  1)Celltrion
  2)Samsung Bioepis
  3)Sandoz
  4)その他のバイオシミラーの開発・製造関連企業の動向
 4 バイオシミラーにおける製造・製造戦略
  1)バイオシミラーの製造方法確立における製造工程ごとの難易度
  2)各社のバイオシミラーの製造戦略
  3)バイオシミラーの開発・製造における分析・品質管理技術の重要性
 5 バイオシミラーの市場展望と製造関連ビジネスの方向性
  1)バイオシミラーの世界市場予測(2032年まで)
  2)バイオシミラーの製造ビジネスの方向性と課題
第7章 バイオ医薬品製造に関するビジネス動向と市場展望  1 バイオ医薬品製造のためのコスト
  1)動物細胞による抗体医薬品製造のコスト構造
  2)微生物によるタンパク医薬品製造のコスト構造
 2 バイオ医薬品の投与量・治療費用・生産量
  1)抗体医薬品の投与量と薬剤費用
  2)抗体医薬品の年間生産量・製造コストのシミュレーション
  3)タンパク医薬品の投与量と薬剤費用
  4)タンパクの年間生産量のシミュレーション
 3 バイオ医薬品の製造関連製品市場(世界/日本)の現状
  1)市場の全体概況
  2)世界市場の現状
  3)日本市場の現状
  4)製造宿主別のバイオ医薬品製造関連製品市場
  5)性状別(抗体/タンパク)のバイオ医薬品製造関連製品市場
  6)地域別のバイオ医薬品製造関連製品の市場
  7)バイオ医薬品の開発段階別のバイオ医薬品製造関連製品市場
 4 各製品の市場動向およびメーカーシェア
  1)培地市場
  2)シングルユースリアクターの市場
  3)アフィニティークロマトグラフィー樹脂担体(プロテインAなど)の市場
  4)イオン交換クロマトグラフィー樹脂・担体の市場
  5)メンブレン・クロマトグラフィーの市場
  6)充填済クロマトグラフィーカラム(プレパックカラム)の市場
  7)フィルター関連製品の市場
  8)灌流培養・連続精製のためのシステム・消耗品の市場
  9)その他の製品(マルチユースカラム、シングルユース遠心分離機、溶液タンク)の市場
  10)品質関連試験の受託市場
 5 バイオ医薬品の製造関連製品・ビジネスに関する企業動向(M&A/提携など、過去5年)
  1)培養工程関連企業の動向
  2)精製工程関連企業の動向
  3)品質管理関連企業の動向
  4)日本企業のバイオ医薬品製造に関する参入動向
 6 シングルユース製品の普及とバイオ医薬品製造ビジネスの方向性
  1)バイオ医薬品の製造におけるシングルユース製品の現状
  2)シングルユースリアクターによる製品供給(製造量のシミュレーション)
  3)シングルユースの普及による製造製品関連企業、製薬企業、バイオCDMOへの影響
  4)シングルユース製品の増加と環境対応・サステナビリティ
  5)シングルユースビジネスの今後の方向性と課題
 7 バイオ医薬品製造関連ビジネスに影響を与える要素
  1)バイオ医薬品製造の今後の方向性を示す3つのキーワード
  2)灌流培養・連続精製の普及とバイオ医薬品ビジネスへの影響
  3)各種優先審査制度とバイオ医薬品製造のプロセス開発
  4)新型コロナウイルスパンデミックによるバイオ医薬品製造関連製品ビジネスへの影響
 8 バイオ医薬品製造市場へのビジネス展開の際の留意点・ポイント
  1)製薬企業におけるバイオ医薬品の開発と製造プロセス開発のフロー・流れ
  2)製造方法・製造関連製品の変更
  3)製薬企業におけるバイオ医薬品製造製品の選択フロー
  4)保守管理・メンテナンスに関するビジネス動向
  5)バイオ医薬品製造関連ビジネスへの新規参入の方向性と課題
  6)再生・細胞医薬品製造への展開
 9 バイオ医薬品製造ビジネスの世界・日本市場予測(2032年までの市場予測)
  1)バイオ医薬品(抗体医薬品、タンパク医薬品)の市場展望(2030年までの市場予測)
  2)製造関連製品全体の世界市場の予測
  3)製造関連製品全体の日本市場の予測
  4)培地の世界市場の予測
  5)シングルユースリアクターの世界市場の予測
  6)アフィニティークロマトグラフィー樹脂担体の世界市場の予測
  7)イオン交換クロマトグラフィー樹脂担体の世界市場の予測
  8)フィルター関連製品の世界市場の予測
  9)灌流培養システムの世界市場の予測
第8章 バイオ医薬品製造関連製品に関わる海外・国内企業の動向  1 製造関連製品の大手企業の動向
  1)ABEC
  2)Alfa Laval
  3)Cytiva
  4)Merck
  5)Repligen
  6)Purolite
  7)Sartorius Stedim Biotech
  8)Thermo Fisher Scientific
  9)3M
  10)旭化成メディカル
  11)カネカ
  12)JSR
  13)東ソー
 2 その他の製造関連製品企業の動向
  1)アップストリーム関連企業
  2)ダウンストリーム関連企業
  3)品質管理関連企業 

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