【ぺプチスターのペプチド原薬製造ビジネス戦略】BBブリッジ メールマガジン No.43

2018-04-19  /  メルマガバックナンバー

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   ◆BBブリッジ メールマガジン No.43  2018年4月19日◆
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 昨日、東京ビックサイトで開催されたCPhIのセミナにおいて、ぺプチ
スターの代表である窪田 規一氏の講演を聞く機会がありました。
 ぺプチスターは特殊環状ペプチドの開発を進めているペプチドリーム
などの支援の下、2017年に設立された製造会社(CMO)です。主な事業
は、ペプチドリームやその共同開発先が進めている特殊環状ペプチドの
大規模スケールの受託製造です。
 
 ぺプチスターの設立は、ペプチドリームおよび塩野義製薬、積水化学
の3社が中心となっています。この3社以外にも大塚化学、キシダ化学、
島津製作所、長瀬産業、中村超硬、日産化学工業、浜理薬品工業、マイ
クロ波化学、渡辺化学工業が設立当初の支援企業として参画しています。
 現在では前述の企業に加え、竹中工務店、三菱商事、千代田化工、
各投資会社(みずほ、SMBC、産業革新機構)も参画しているとのことで
した。
 
 ぺプチスターの株式による自己資金は100億円強、AMEDの補助事業(医
療研究開発革新基盤創成事業:CiCLE)による支援90億円の合計200億円
強が同社の当面の事業資金になります。
 ぺプチスターはこの資金を用い、塩野義製薬の摂津工場の一部(1/4
程度)を使い、自社の製造施設の建設を進めており、2019年より本格的
な事業が開始される見込みです。

 ぺプチスターの主な事業は特殊環状ペプチドの製造ですが、そのキャ
パシティは年間96kg程度になるとのことでした。
 また、製造だけでなくより効率的な製造技術の開発にも取り組むとの
ことで、窪田氏は技術開発のテーマとして、以下のような例を挙げられ
ていました。

 1.保護基を使わない固相合成技術
  (通常、ペプチドの固相合成ではFmocなどの保護基が使われます)
 2.マイクロウェーブを用いた固相合成技術
 3.ペプチドの液相合成技術
 4.超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)を用いた大量精製技術

 これらの技術は特殊環状ペプチドの製造効率を大きく向上させ、また
製造コストの低減も期待されます。さらに開発された要素技術は一般の
ペプチドの合成・製造にも転用できる可能性があります。
 ペプチドリームが創出した特殊環状ペプチドをベースとした医薬品に
ついて、臨床試験段階のものは1つしかありませんが、非臨床試験など
開発プロジェクト数は大きく増加しています。今後、特殊環状ペプチド
の開発および製造技術がどこまで進むか注目されます。
 BBブリッジでは、昨年11月にペプチド医薬品の開発・市場動向をまと
めたレポートを作成しました。ご興味がありましたら下記をご覧下さい。

【技術・市場調査レポート】
 2018年版 世界のペプチド医薬品開発の方向性とビジネス展望
 
【2017年11月プレスリリース】
 ペプチド医薬品の研究開発およびビジネス動向について調査結果を発表
  
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     ◇BBブリッジ発刊 技術・市場レポートのご案内◇
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(1)2018年版 遺伝子改変T細胞療法(CAR-T/TCR)開発の最新動向と将来展望

(2)2018年版 予防医療・セルフケア時代の個人向け検査/診断ビジネスの最新動向と将来展望

(3)2018年版 世界のペプチド医薬品開発の方向性とビジネス展望

(4)2017年版 バイオ医薬品製造技術の最新動向とビジネス展望

(5)2017年版 世界の細胞医薬品開発の現状と将来展望
 
(6)AI(人工知能)を活用した医療・医薬品開発の今後の方向性
  
(7)再生医療・細胞医薬品製造技術の最新動向とビジネス展望
 
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【2017年10月2日】中・東欧のバイオ系企業の来日

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